ドル預金 (ドル資産)のおすすめを徹底解説: メリット・デメリット、選び方まで

Yuyuki Tanno

近年、日本円よりも米ドルの価値が上がる円安が進む中、米ドル資産を保有するために、米ドル預金を活用しようか検討している人がいると思います。しかしどの銀行を選べばよいのでしょうか。また、銀行以外でも外貨両替の方法はあるのか、知りたい人は多いかもしれません。

そこでこの記事では、ドル預金のメリット・デメリットから銀行の選び方、おすすめの銀行について紹介します。

また、銀行に代わって外貨を送金・保有できる手段としてWiseも解説しますので、併せて参考にしてくださいね。

目次🔖
  • ドル預金とは?
  • ドル預金のメリットとデメリット
  • ドル建て預金の銀行を選ぶ際の注意点
  • 米ドル預金 (ドル資産)におすすめの銀行4選!
  • 日本の銀行の最大16倍安く海外送金:Wise
  • まとめ
  • ドル預金とは?

    米ドル預金とは、日本円ではなく米ドルを定期預金や普通預金として預けるもので「外貨預金」とも呼ばれます。日本円の定期預金や普通預金は、一定期間お金を預けておくと、利息がついて少し増えると思います。外貨預金もこれと同じように、決められた金利設定のもと、米ドルが少しずつ増えていくのです。

    ドル預金のメリットとデメリット

    米ドル預金のメリットとデメリットは何でしょうか。それぞれ解説していきます。

    ドル預金のメリット

    ドル預金のメリットは、主に以下の2点です。

    • 日本円よりも金利設定が比較的高い
    • インフレリスクを抑えられる可能性がある

    日本円よりも金利設定が比較的高い

    米ドル預金の金利は、日本ではなく米国の金利相場によって決められています。日本は世界的に見ても金利設定が非常に低い国です。よって日本と米国の預金相場は、以下のような違いがあります。

    【定期預金、普通預金の金利比較表】

    日本円の預金米ドル預金
    定期預金の金利(目安)年0.002〜0.02%程度年0.01〜3%程度
    普通預金の金利(目安)年0.001%程度年0.01〜0.7%程度

    ※下記の銀行の金利から抜粋

    日本の普通預金や定期預金に比べ、米ドル預金の金利は10倍以上高くなっています。またこの金利は平均的なものであり、銀行がキャンペーンを実施している際には、これよりも高い金利で預けることが可能です。

    米ドルのような先進国ではなく、これから発展していくような新興国の外貨預金だと、金利設定はより高くなります。しかしそれ以上に為替変動のリスクが大きくなる可能性があるため、投資初心者に新興国の外貨預金はおすすめできないかもしれません。

    まずは米ドルのような先進国通貨で始めるとよいでしょう。

    インフレリスクを抑えられる可能性がある

    インフレとは、ものやサービスの価値が上昇し、お金の価値が相対的に下がる現象を指します。日本円しか保有していないときにこのインフレが起こると、預貯金の価値が下がってあなたの資産が目減りしてしまいます。

    インフレリスクを防ぐためには、世界で最も使用されていて、輸入に頼る日本が多く取引する米ドルを保有しておくことがおすすめです。仮に大幅な円安が起こったとしても、代わりに米ドルの価値が上がり、トータルの資産額はそこまで変化しない状態が作れるからです。資産の安全性を高めるためにも、日本円と米ドルに資産を分散しておくのが有用かもしれませんね。

    ドル預金のデメリット

    一方、ドル預金のデメリットは主に以下の2点です。

    • 元本保証がなく、為替変動の影響を受ける
    • 米国の金利相場の影響を受ける

    元本保証がなく、為替変動の影響を受ける

    ドル預金は、日本円の定期預金や普通預金のような「元本保証」がない商品です。また為替変動によって米ドルの価値が下がったときに、その資産全体の価値も目減りします。よってドル預金は、預けたときよりもドル安になったときに、利息の収入よりも為替変動による損失が大きくなる可能性があることに注意しましょう。

    米国の金利相場の影響を受ける

    ドル預金の金利は、米国の金利相場を参考に決められています。例えば1年定期の米ドル預金を持っていた場合、途中で米国の金利相場が大きく下落したとします。そうすると、1年間は約束された金利が受け取れますが、さらに1年更新した際には低い金利で米ドル預金が組まれてしまう可能性があります。

    ただし現在の米国は「金融引き締め施策」に転じており、ここから短期間で大きく金利が低下する可能性は低いと考えられます。むしろ金利が上昇する可能性のほうが高いかもしれません。

    ドル建て預金の銀行を選ぶ際の注意点

    米ドル預金を預ける際の銀行は、以下の3つの観点から選ぶのがおすすめです。

    • 米ドル預金の金利設定が高い銀行を選ぶ
    • 両替の手数料が安い銀行を選ぶ
    • 日頃から取引しやすい銀行を選ぶ

    米ドル預金の金利設定が高い銀行を選ぶ

    まずは、米ドル預金の金利設定が高い銀行を選びましょう。街中にある銀行よりも、ネット銀行のほうが比較的金利が高くなっています。

    また銀行がキャンペーンを実施しているタイミングで預けると、より高い金利で預けられるのでお得かもしれません。

    両替の手数料が安い銀行を選ぶ

    次に、日本円を米ドルに、米ドルを日本円に替える際の手数料が比較的安い銀行を選ぶとよいでしょう。外貨預金はどうしても日本円と両替する手間がかかり、両替するためのコストがかかってしまいます。このコストをなるべく抑えることで、より多くの利益が受け取れます。

    日頃から取引しやすい銀行を選ぶ

    そして、日頃から取引しやすい銀行かどうかも選ぶポイントです。自宅や勤務先からアクセスしやすい銀行でもよいですし、時間や場所を問わず利用できるネット銀行もおすすめです。

    米ドル預金 (ドル資産)におすすめの銀行3選!

    数ある銀行の中から、米ドル預金に活用できるおすすめの銀行を4つ紹介します。銀行選びの参考にしてくださいね。

    ソニー銀行

    まずおすすめできるのはソニー銀行です。ソニー銀行は、口座開設直後の為替手数料が0円になること、そして金利設定が比較的高いことが魅力といえます。

    項目内容
    特徴口座開設直後の為替手数料が0円
    米ドル預金の金利¹普通:0.7%。定期:1ヶ月:4.0%、3ヶ月:3.5%、1年:5%
    両替時の為替手数料(対円の場合の片道)²0.15円
    最低預入金額³10万円または600米ドル〜

    ソニー銀行の米ドル預金は、普通預金から、多様な期間設定の定期預金まで揃っており、自分の希望に合わせた商品が利用できます。金利設定も比較的高く、1年定期で5%は高い金利だと言えるかもしれません。為替手数料は通常時はそこまで安くありませんが、口座開設直後なら0円です。

    注意したいのは、最低預入金額が10万円または600米ドルからと、比較的まとまった金額が必要となる点です。よって、比較的大きな金額を一度に預け入れ、長期間保有したい方におすすめできる銀行かもしれません。

    住信SBIネット銀行

    住信SBIネット銀行も、多様な商品ラインナップのもと、さまざまなニーズに応えられる銀行です。

    項目内容
    特徴定期預金の金利設定が比較的高い
    米ドル預金の金利普通:0.5%⁴。定期:1ヶ月:1.5%、3ヶ月:3.1%、1年:5.1%⁵
    両替時の為替手数料(片道)⁶0.06円
    最低預入金額⁷普通:1米ドル〜

    大手ネット銀行のひとつである住信SBIネット銀行も、ソニー銀行と同じく普通預金から複数の定期預金まで利用できます。また、為替手数料の設定が低めなのが魅力です。

    定期預金は10米ドル〜の預け入れですが、普通預金なら1米ドル〜とハードルが低めです。まずはお試しで普通預金に預けてみて、その後定期預金にステップアップする、という手段もとれるかもしれません。

    GMOあおぞらネット銀行

    GMOあおぞらネット銀行は、普通預金のみの設定ですが、その金利設定が比較的高い点が魅力です。

    項目内容
    特徴外貨預金の積立も可能
    米ドル預金の金利⁸普通:2.35%
    両替時の為替手数料(片道)⁹0.04円
    最低預入金額¹⁰1通貨〜

    GMOあおぞらネット銀行の米ドル預金は、普通預金のみの設定です。しかしこの金利が2.35%と比較的高いので、ひとまず普通預金に預けておき、ドル高になるまで様子をみるのもよいでしょう。また為替手数料はこの4銀行の中で最も低い0.04円です。外貨預金の積立設定が可能な点もユニークですね。

    日本の銀行の最大16倍安く海外送金:Wise

    これからドル預金を利用する方の中には、すでに海外とのお金のやりとりがある人や、これから外貨の取引が増える人が多いかもしれません。

    そんな人には、世界各国で広く利用されている金融サービス「Wise(ワイズ)」がおすすめかもしれませ。

    ここで、Wiseのお得な機能をみていきましょう。

    Wiseの特徴💡
  • 独自の送金網で銀行の最大16倍安く、80カ国以上に海外送金
  • 米ドル、イギリスポンド、オーストラリアドル、ユーロなど10通貨の口座情報を取得可能(=外貨のまま手数料無料で受け取り可能)
  • 日本の銀行が発行するデビットカードの最大2.4倍安く外貨決済できるWiseデビットカード
  • 海外ATM引き出し手数料無料(月2回・3万円相当まで)
  • こちらの手数料のシミュレーターを使って、実際の海外送金手数料や受取額を確認してみてください。

    The true cost of sending JPY to USD

    具体的なWiseでのお金の受け取り方は、こちらを参考にしてみてください。

    また、Wise使い方の記事も参考にして、海外旅行や出張の多い人、外貨をより活用したい人は、Wise無料アカウントを作ってみてもよいかもしれません。

    なおWise外貨預金のための口座ではないので、外貨預金のように金利がつきません。よって、外貨預金で「貯める」なら先ほど紹介した銀行を、外貨を「送金、使う」ならWiseを利用するなど、ぜひ使い分けてみてくださいね。

    Wise無料会員登録💡

    まとめ

    米ドル預金は円預金にはないメリットがあるため、為替変動の状況を見ながら有効活用するのがおすすめです。その際には、先ほど紹介した4つの銀行から選んでみても良いかもしれません。

    また外貨を貯めるのではなく「送金する」「海外で使う」のなら、無料でWiseアカウントの作成からスタートしてみては。

    便利なサービスを使い分けて、より賢く外貨を扱ってみてください。

    Wise for sending money


    ソース

    1. ソニー銀行 | 金利一覧 外貨預金
    2. ソニー銀行 | 外貨預金
    3. ソニー銀行 | 1番人気の米ドル定期預金
    4. NEO BANK 住信SBIネット銀行 | 外貨普通預金為替コスト(手数料)・金利
    5. NEO BANK 住信SBIネット銀行 | 外貨定期預金 金利・お申込み
    6. NEO BANK 住信SBIネット銀行 | 外貨普通預金為替コスト(手数料)・金利
    7. 住信SBIネット銀行 | 商品概要説明書:外貨普通預金
    8. あおぞら銀行グループ | 金利
    9. あおぞら銀行グループ | 外貨預金
    10. あおぞら銀行グループ | 外貨普通預金 商品概要説明書

    *最新の手数料に関する情報は、お住まいの地域の利用規約およびサービスの利用条件をご確認いただくか、Wiseの手数料ページをご覧ください。これは一般的な情報提供を目的としたものであり、Wise Payments Limitedまたはその子会社、関連会社による法律、税務、その他の専門的なアドバイスを意味するものではありません。また、ファイナンシャルアドバイザーやその他の専門家によるアドバイスの代わりになるものではありません。



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    2023年1月31日 この記事は10分で読めます

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