外貨預金ってどこがいいの?外貨預金のメリット・デメリットからおすすめの銀行まで解説

Yuyuki Tanno

近年まれに見る円安の中、外貨預金に資産を預けようか考えている方もいると思います。しかし、どの銀行を選べばいいのか、銀行以外でも外貨両替の方法はあるのかなど、悩んでいる人もいるかもしれません。

そこでこの記事では、外貨預金のメリット・デメリットや預け先の選び方、おすすめの銀行について解説していきます。また、銀行の最大16倍安く海外送金のできるWiseについても紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次🔖
  • 外貨預金のメリット
  • 外貨預金のデメリット
  • 外貨預金におすすめの銀行の選び方
  • 外貨預金におすすめの銀行5選!
  • 日本の銀行の最大16倍安く海外送金:Wise
  • まとめ
  • 外貨預金のメリット

    外貨預金に資産を預けるメリットは、主に以下の3つです。

    • 日本円よりも高い金利がつく
    • 円安の恩恵を受けられる
    • 海外で外貨を引き出せる

    それぞれの内容について解説します。

    メリット1:日本円よりも高い金利がつく

    外貨預金の金利は、その国の市場金利を参考に決められています。日本は市場金利がほぼ0%のため、日本円の預金金利は普通預金で0.001%程度と、非常に低いのが現状です。¹

    しかし、市場金利が高めの国の通貨で外貨預金を持てば、預金金利も比較的高くなります。例えば、そこまで金利設定が高くない三菱UFJ銀行でも、米ドル建て、NZドル建ての普通預金金利が0.01%です。² 

    記事の後半で紹介するおすすめの銀行では、さらに金利が高めに設定されているため、多くの利息収入を得たい方は利用を検討するとよいでしょう。なお、先進国よりも新興国通貨のほうが預金金利が高めですが、その分為替変動が大きくなることもあるので、そのバランスをよく見て検討するのがおすすめです。

    メリット2:円安の恩恵を受けられる

    外貨預金は外貨建てでお金を預けるため、外貨の価値が相対的に高くなる円安の恩恵を受けることができます。円安時に外貨預金を作っておき、しばらく運用したあとは、頃合いを見て日本円に戻しても良いかもしれません。

    メリット3:海外で外貨を引き出せる

    米ドルやユーロなど、海外で利用シーンの多い通貨で外貨預金を持っておくと、海外旅行時にATMから外貨を引き出して利用できます。日本円をその都度外貨に替えていると、基本的に両替手数料がかかるため、こうした手数料をカットできる点もメリットといえるでしょう。

    外貨預金のデメリット

    一方、外貨預金に資産を預けるデメリットは、主に以下の3つです。

    • 為替変動によっては損失が大きくなる
    • 為替手数料が発生する
    • 預金保護制度の対象外

    それぞれの内容を解説していきます。

    デメリット1:為替変動によっては損失が大きくなる

    外貨預金はどうしても為替レートの影響を受けるため、その円安が円高に大きく振れると、利益が減少したり損失が膨らんだり可能性があります。為替変動で損失が少ないタイミングで、引き出すか日本円に変えるとよいでしょう。そのため、そのタイミングが待てるよう、中長期で預けられるような資産を預けておくのもおすすめです。

    デメリット2:為替手数料が発生する

    外貨預金は預入時に日本円を外貨に両替する必要があるため、為替手数料が発生します。この手数料は先進国通貨だとおおむね0.5円前後で、米ドルは手数料がかからない銀行もあります。また、外貨を日本円に戻す際も同じだけ手数料がかかりますので、無視できない手数料といえるでしょう。

    デメリット3:預金保険制度の対象外

    日本円の普通預金や定期預金は、日本の預金保険制度で守られており、万が一預け入れている銀行が破綻したとしても、1,000万円までの元本とその利息は返金されます。しかし外貨預金はこの預金保険制度の対象外のため、破綻した金融機関の財産の状況に応じて返金されます。よって一部もしくは全額カットされることがある点に注意が必要です。

    外貨預金におすすめの銀行の選び方

    外貨預金を利用する際は、通貨の種類や金利の高さ、手数料などの観点で預け先の銀行を選ぶのがおすすめです。それぞれ着目したい点を紹介します。

    通貨の種類

    外貨預金は米ドルやユーロなどの先進国通貨から、メキシコペソやトルコリラなどの新興国通貨までさまざまです。多くの選択肢から自分に合った通貨を選ぶなら、取り扱い通貨の種類が多い銀行を選ぶとよいでしょう。

    金利の高さ

    外貨預金の特徴である「高金利」を存分に活用するためにも、金利設定が高めの銀行に預けるのがおすすめです。

    預金商品は主にいつでも引き出せる「普通預金」と、決められた期間内に解約すると金利が下がってしまう「定期預金」がありますが、普通預金よりも定期預金のほうが金利設定が高めです。中には、1カ月定期や3カ月定期などで、通常よりも高いキャンペーン金利を用意している銀行もあるので、こうした特典も利用してみてください。

    手数料

    外貨預金には原則的に為替手数料がかかりますが、このコストを抑えるためにもなるべく手数料の低い銀行を選ぶのがおすすめです。特に新興国通貨の手数料設定にはばらつきがあるため、銀行選びが重要になります。

    外貨預金におすすめの銀行5選!

    海外預金に預け入れするなら、どの銀行に預けたらよいのでしょうか。取り扱い通貨のラインナップや手数料などの観点から、おすすめできる銀行を5つ紹介します。

    ソニー銀行 ³ ⁴

    項目内容
    特徴「2022年 オリコン顧客満足度調査」3年連続総合1位と、顧客からの満足度が高い
    取り扱い通貨12通貨
    金利米ドル:普通0.7%、1カ月定期3.0%、1年定期4.5% など
    手数料米ドル15銭、ユーロ15銭、英ポンド45銭 など
    最低預入金額普通1通貨から、定期10万円から

    ソニー銀行は「2022年 オリコン顧客満足度調査」の外貨預金部門において、3年連続総合1位を獲得しているほど、外貨預金に力を入れています。米ドルの普通預金で0.7%など、金利設定が比較的高めな点が魅力です。また、為替手数料が無料になるキャンペーンを実施する場合もあり、普段使いはもちろんお得なタイミングでも利用したい銀行です。

    東京スター銀行 ⁵

    項目内容
    特徴預け入れ時の為替手数料が0円(WEB限定)
    取り扱い通貨5通貨
    金利米ドル:普通0.001%、1カ月定期2.8%、1年定期3.5% など
    手数料預け入れ時は0円。引き出し時:米ドル50銭、ユーロ50銭、豪ドル50銭 など
    最低預入金額普通1通貨以上、定期1,000通貨以上(南アフリカランドは5,000通貨以上)から

    東京スター銀行は台湾CTBC Bankのグローバルグループ企業でもあり、外貨預金の取り扱いに注力している銀行です。通貨数が少ないため、メジャーな通貨で取引したい人向けといえます。インターネットバンキングを利用すると、預け入れ時の為替手数料が0円になる点は大きな魅力でしょう。引き出し時に為替手数料がそこまで低いとはいえないため、しばらく外貨のまま保有することも視野に入れるとよさそうです。

    楽天銀行 ⁶ ⁷

    項目内容
    特徴外貨積立設定ができる
    取り扱い通貨7通貨
    金利米ドル:普通0.1%、1カ月定期8.0%、1年定期1.2% など
    手数料米ドル25銭、ユーロ25銭、英ポンド45銭 など
    最低預入金額普通1通貨から、定期10通貨から

    楽天銀行は国内大手ネット銀行のひとつです。外貨預金の取り扱い通貨は7通貨とそこまで多くありませんが、米ドルの1カ月定期の金利が8.0%(円預金からの預け入れ時)など、比較的高めの金利設定が大きな魅力ででしょう。珍しいのは、外貨預金の積立設定ができる点です。少額からコツコツと預金を積み上げたい方に向いています。また、さまざまなサービスに楽天ポイントがつくので、楽天ユーザーには特におすすめです。

    住信SBIネット銀行 ⁸ ⁹

    項目内容
    特徴為替手数料が低め
    取り扱い通貨9通貨
    金利米ドル:普通0.5%、1カ月定期3.1%、1年定期4.6% など
    手数料米ドル6銭、ユーロ14銭、英ポンド24銭 など
    最低預入金額普通1通貨から、定期10通貨から

    住信SBIネット銀行も大手ネット銀行のひとつで、いつでもどこからでも取引できる銀行です。特徴は、米ドル6銭など為替手数料が低めに設定されている点。コストを抑えて取引したい方に向いています。また金利設定も楽天銀行より少しずつ上回ります。普段から住信SBIネット銀行やSBI証券を利用している方は、特に利便性が高いでしょう。

    PayPay銀行 ¹⁰¹¹

    項目内容
    特徴スマホ完結で手続きらくらく
    取り扱い通貨9通貨
    金利米ドル:普通0.05%、1カ月定期2.0%、1年定期3.0% など
    手数料米ドル5銭、ユーロ14銭、英ポンド30銭 など
    最低預入金額普通1通貨から、定期10通貨から

    PayPay銀行は、ソフトバンクグループ傘下の比較的新しいネット銀行です。特徴は申し込みや手続きがスマホで完結できる点。より気軽に取引ができます。取り扱い通貨は9通貨と他のネット銀行よりもやや多く、為替手数料の設定は比較的低めです。特に「米ドル5銭」はこの5銀行で最も低いといえます。また、外貨普通預金・定期預金とも積立設定が可能です。初めて外貨預金に挑戦したい方におすすめの銀行でしょう。

    外貨預金に関するよくある質問

    外貨預金に初めて預け入れる方が抱きやすい「よくある疑問」について、解説していきます。

    外貨預金に確定申告は必要?

    外貨預金によって生じた為替差益は、雑所得として確定申告の対象となります。

    しかし、年収2,000万円以下の給与所得者で、差益を含めた給与所得以外の所得が年間20万円以下であれば確定申告は不要となります。

    外貨預金の利益は課税の対象?

    外貨預金の利益は課税対象です。よって他の預金商品と同じく、利益に対して20.315%(国税15.315%、地方税5%、復興特別所得税0.315%)がかかります。

    日本の銀行の最大16倍安く海外送金:Wise

    おすすめの外貨預金を探している人の中には、海外とのお金のやりとりがある人も多いかもしれません。海外送金や、海外からの送金の受け取り、また、海外旅行先や海外オンラインショップでお買い物をする人は、Wise(ワイズ)がおすすめかもしれません。

    Wiseは外貨預金のための口座ではないことを強調してください。

    Wiseには、便利な3つの機能が備わっています。

    1つ目は、安価な手数料で海外送金が行えること。国外から日本の銀行へ送金しようとすると、数千円単位の手数料がかかることが一般的ですが、Wiseなら日本の銀行の最大16倍安い手数料で送金が可能です。

    The true cost of sending JPY to USD

    2つ目は、海外からの送金を外貨のまま手数料無料で受け取ることができます。外貨のまま受け取れる対応国及び通貨は、アメリカ(USD)、イギリス(GBP)、カナダ(CAD)、ヨーロッパ(EUR)、オーストラリア(AUD)、ニュージーランド(NZD),シンガポール(SGD)、ルーマニア(RON)、トルコ(TRY)、ハンガリー(HUF)の10通貨です。

    3つ目は、Wiseデビットカードが使用できること。日本の銀行が発行するデビットカードと比べると、最大2.4倍安く外貨で買い物ができます。また、海外ATMでの現金引き下ろしも、月に2回までかつ3万円相当までなら無料。

    Wiseアカウントが1つあれば、海外とのお金のやり取りが、ますます安くかつ便利になるかもしれませんね。海外旅行や出張の多い人、また海外とのお金のやり取りが頻繁にある個人・ビジネスに特におすすめです。

    Wiseは、世界で1300万人以上の利用者がいて1ヶ月の送金額は80億ポンド(1兆3000億円)にも上ります。また、日本ではワイズ・ペイメンツ・ジャパン株式会社は関東財務局により、資金移動業者として認可されているため、安心して利用できるでしょう。

    Wise無料会員登録💡

    まとめ

    円安の今、外貨の高金利と為替差益が得やすい外貨預金を試してみても良いかもしれません。

    為替変動リスクなどを理解した上で、しばらく外貨として置いておける資金を使い、金利設定が高い銀行や為替手数料が低い銀行などを活用してみるのも、おすすめかもしれません。また、銀行に代わる手段として、さまざまな通貨が扱えるWiseもおすすめです。ぜひ併せて検討してみてください。

    Wise for sending money

    ソース

    1:みずほ銀行「円預金金利

    2:三菱UFJ銀行「外貨預金金利・作成解約時に適用する外国為替相場

    3:ソニー銀行「外貨預金

    4:ソニー銀行「金利一覧 外貨預金

    5:東京スター銀行「外貨預金金利

    6:楽天銀行「金利一覧

    7:楽天銀行「為替コスト

    8:住信SBIネット銀行「外貨普通預金 為替コスト(手数料)・金利

    9:住信SBIネット銀行「外貨定期預金 金利・お申込み

    10:PayPay銀行「外貨預金金利」

    11:PayPay銀行「外貨預金手数料


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