無料テンプレート付き!請求書の書き方(消費税・源泉徴収もカバー)

Yumiko Kijima

個人事業主として活動している人は、取引先から請求書の作成を求められることがあるかもしれません。請求書は報酬の受け取りや納税を適切に行うために重要な書類です。

この記事では、分かりにくい消費税や源泉徴収の計算方法を含めて、請求書の書き方を詳しく解説します。すぐに利用できる無料テンプレートも用意。

海外クライアントからの外貨の支払いを手数料無料で受け取ることのできるWise(ワイズ)についても紹介します。

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目次🔖

請求書とは:必要な理由

請求書は、支払いを請求する際に発行する書類です。ビジネスにおいては、仕事の受注者が発注者に対して報酬を請求する場合に請求書を作成することが一般的です。

請求書は、取引金額を明確にし入金をスムーズにするために欠かせません。請求書は確定申告時に必要となるので、大切に保管しておきましょう。また、お金のやり取りの証明となるため、トラブル防止や会計監査の際にも重要です。

請求書の書き方・必要事項

ここから、請求書の作成方法をWiseの無料請求書テンプレートを例として見ていきます。

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1. 請求書の発行日・番号

請求書を発行した日付を記入します。請求書番号は同じ相手と何度もやり取りがある場合、順番通りに管理するために便利です。例えば、初めての取引先に対する請求書であれば、「No.1」といったように設定するといいでしょう。

2. 相手の会社名・氏名

請求先の相手の会社名と担当者の氏名(わからない場合はなくても可)を記入します。相手が個人の場合は会社名は不要です。

3. 自分(の会社)の名前、住所、電話番号、メールアドレス

個人事業主・フリーランスの場合は自分の名前と連絡先を記入します。会社として請求する際は会社の情報を記入しましょう。

4. 請求内容(商品名、数量、単価など)

何に対していくらの請求を行うのか、具体的に記入しましょう。

例えば、時給計算の場合、

商品名数量単価合計
日英翻訳5時間3,000円/時間15,000円

例えば、プロジェクトで価格が決まっていた場合、

商品名数量単価合計
日英翻訳115,000円15,000円

というように書いていくと分かりやすいですね。

5. 消費税や源泉徴収などの書き方

請求書の作成においてもっとも分かりにくいのが消費税や源泉徴収の計算方法です。特に、自分と相手の両方が日本国内にいる国内取引の場合、消費税や源泉徴収税はしっかりと計算する必要があります。

消費税は、国内で行われる商品やサービスの取引に対してかかるものです。国内取引の場合は10%の消費税を加えた金額を請求しましょう。¹

源泉徴収は、通常は給与の支払いの際に必要となります。ただし、給与支払い以外にも次のようなものも源泉徴収の対象となります。

  • 原稿料や講演料など
  • 弁護士、公認会計士、司法書士等の特定の資格を持つ人などに支払う報酬・料金
  • 社会保険診療報酬支払基金が支払う診療報酬
  • プロ野球選手、プロサッカーの選手、プロテニスの選手、モデルや外交員などに支払う報酬・料金
  • 映画、演劇その他芸能、テレビ放送等の出演等の報酬・料金や芸能プロダクションを営む個人に支払う報酬・料金
  • ホテル、旅館などで行われる宴会等において、客に対して接待等を行うことを業務とするホステスなどに支払う報酬・料金

請求する料金の内容が上記のものに該当する場合は、10.21%(1回あたりの請求額が100万円を超える場合は20.42%)の源泉徴収分を差し引く必要があります。²

例えば、講演料として15,000円を請求するとします。小計の15,000円に消費税(10%)として1,500円を足し、そして源泉徴収(10.21%)として1,532円を差し引きます。

合計は、15,000円+1,500円-1,532円=14,968円となり、これが最終的な請求額となります。

(例)
小計15,000円
消費税(10%)+1,500円
源泉徴収税額(10.21%)-1,532円
合計14,968円

ここで引かれた源泉徴収税額は、確定申告の際に忘れず申告しましょう。

なお、海外クライアントに対しての業務は、原則として消費税や源泉徴収税額を含める必要はありません。ただし、請求先が海外法人であっても日本に拠点を置く支社などの場合は、国内取引と同じ扱いとなります。³

6. 自分の(会社の)振込先、支払い期限

相手が間違いなく振込できるよう、正確に振込先を記入します。振込手数料は相手が負担することが一般的です。

支払いの期日は自由に設定して構いませんが、30日以内または翌月15日までなどが一般的です。会社に属している場合は、会社で統一している支払期限を確認して記載しましょう。

Wise無料請求書テンプレート🚀

請求書の送り方

請求書を作成したら、相手にメールで送信します。メールの文面は内容に合わせて自由に書きましょう。悩む場合は、以下のように送るといいでしょう。

□□□□株式会社 △△部山田花子様

いつもお世話になっております。◯◯◯◯株式会社の田中です。
「××××」に関する請求書を送付いたしますので、ご確認のほどよろしくお願いいたします。
ご不明点や添付ファイルの内容が表示されないなどの問題がございましたら、ご連絡くださいませ。
※請求の期日は◯◯◯◯年◯月◯日までとなっております。
今後ともよろしくお願いいたします。

田中太郎

支払い期日(締め日)を過ぎても、支払いが無い場合

相手に支払期日を守ってもらえるよう、請求書には明確に期限を記載しましょう。またメール文面でも支払期限を今一度書いておくと良いですね。

期日を過ぎても支払いがない場合は、催促のメールを送ることが一般的です。催促するのは気が進まない、という人も多いかもしれません。しかし、ビジネスを行う上で期日を守ってもらうことは非常に重要です。遅れがある場合は、しっかりと催促することが大切ですね。

次のようなメールのテンプレートを利用しても良いでしょう。

□□□□株式会社 △△部山田花子様

いつもお世話になっております。◯◯◯◯株式会社の田中です。
先月末に「××××」に関する請求書をお送りしておりますが、ご確認いただけましたでしょうか。 今月末がお支払い期限となっていましたが、まだ入金確認がとれておりません。
恐れ入りますが、状況をご確認いただき、本日中にお知らせくださいますようお願い申し上げます。
念のため請求書を再度添付させていただきます。 なお、本メールと行き違いでご送金手続きを行っていただいていた場合、失礼をご容赦ください。
どうぞよろしくお願いいたします。

田中太郎

💡海外クライアントがいる個人事業主・法人必見!Wise(ワイズ)

海外クライアントとの取引のある個人事業主や法人は、Wise(ワイズ)を使えば、海外からの支払いの受け取りにかかる手数料を節約できるかもしれません。

日本の金融機関でも海外からの送金を受け取ることはできますが、海外送金受け取り手数料為替手数料が発生するため、あまりお得であるとは言えません。

Wiseでは、以下の該当10通貨は受け取り手数料無料で外貨のまま支払いを受け取ることができます。

Wiseを使って手数料無料で受け取ることのできる通貨
米ドル、英ポンド、ユーロ、カナダドル、オーストラリアドル、ニュージーランドドル、シンガポールドル、ハンガリーフォリント、ルーマニアレイ、トルコリラ

Wiseを使って手数料無料で海外送金を受け取る方法

  1. Wise無料登録
  2. ホームの「残高」から、受け取りたい外貨または「残高を有効にする」をクリック
  3. 「口座情報を取得する」をクリック
  4. 送金人(クライアント)に口座情報を伝えましょう
  5. 手に入れた口座情報を使って、10の該当通貨を外貨のまま受取手数料無料で受け取ることができます🚀

例:USD口座情報を取得した場合、アメリカのルーティングナンバー、口座番号を送金人に知らせましょう。アメリカ国内からのUSD送金を手数料無料で受け取ることができます(送金人がACH送金ではなく、電信送金を使った場合、7.50米ドルの受け取り手数料がかかります)

簡単に言うと、日本にいながらにして、海外の銀行口座を持っているかのように、海外からの送金を受け取ることができるようなイメージです。

受け取った外貨は外貨としてそのまま持っておくか、Wiseアカウント内で日本円に両替することもできます。Wiseの両替手数料は、PayPalなどと比べても格安に設定されています。

例:受け取った1,000米ドルを日本円に両替するのにかかる手数料(PayPal vs Wise) ⁴⁺⁵

PayPalWise
受け取り手数料0ドル0ドル
両替手数料3%(米ドル→日本円)0.45%(米ドル→日本円)
合計約30ドル4.48ドル

Wiseアカウント内のお金は、日本の銀行に引き出すこともできますし、Wiseデビットカードを使って日々の買い物に使うこともできます。

さらに、Wise(ワイズ)では、送金の受け取りだけではなく、海外への送金もできます。日本の銀行と比べると最大14倍安く海外へ送金できますよ。

Wiseのユーザーは世界1,200万人を超え、毎月の海外送金の額は60億ポンド(約9,370億円)にものぼります。日本では関東財務局に資金移動業者として免許登録済みです。

Wiseを使って海外取引にかかるコストを節約しましょう。

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海外取引のお金の管理に:Wise(ワイズ)🚀

まとめ

ここまで、請求書の書き方を詳しく見てきました。会社員・個人事業主ともに、請求書を送付してサービスや商品に対する対価を受け取ることは、ビジネスでは一般的です。しっかりと請求書の作成方法をマスターして、お金の受け取りをスムーズに行えるといいですね。

請求書を送る相手が海外を拠点にしている場合は、英語での請求書の書き方も参考にしてみてください。海外からの送金の受け取りは、Wiseを利用すると手数料を節約できるかもしれません。


ソース

  1. No.6209 非課税と不課税の違い|国税庁
  2. No.2792 源泉徴収が必要な報酬・料金等とは|国税庁
  3. No.6210 国外取引|国税庁
  4. PayPal|かんたん&おトクな 海外送金。
  5. Wiseアカウントでの通貨の両替

2022年2月3日確認


*最新の手数料に関する情報は、お住まいの地域の利用規約およびサービスの利用条件をご確認いただくか、Wiseの手数料ページをご覧ください。これは一般的な情報提供を目的としたものであり、Wise Payments Limitedまたはその子会社、関連会社による法律、税務、その他の専門的なアドバイスを意味するものではありません。また、ファイナンシャルアドバイザーやその他の専門家によるアドバイスの代わりになるものではありません。



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