個人輸入にはいくら関税がかかる?お得な海外送金方法も

Yumiko Kijima

日本では買えないアイテムを直接海外から購入する際に、個人輸入を検討する人もいるのではないでしょうか。

個人使用を目的とした場合でも、商品を海外から輸入することに変わりはありません。ですので、関税がかかることを覚えておきましょう。この記事では、個人輸入に関わる関税について詳しく解説しています。

目次

  1. 個人輸入とは
  2. 個人輸入・課税の基本
  3. 課税対象額が1万円以下の場合
  4. お得な海外送金サービス:Wise
  5. 課税対象価格が20万円以下の場合
  6. 主な商品の一般関税率

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個人輸入とは

個人輸入とは、「外国の製品を個人で使用することを目的として、海外の通信販売会社、小売店、メーカーなどから、個人が直接購入すること」を指します⁴。

例えば、日本では販売していないワインを自分で消費するためにイタリアから直接取り寄せる場合、これは個人輸入にあたります。注目したい点は「個人的な使用が目的である」ということ。取り寄せた商品をお店やオークションサイトなどで転売する場合は、個人輸入ではなく一般的な輸入行為に当たります。

いずれの場合も、商品の輸入には消費税と関税がかかります(酒税など特別な税が加わることもあります)。消費税は日本で商品を購入したときと同じように加算されるので分かりやすいですが、個人輸入と一般輸入では関税額が異なることに注意しましょう。

輸入時に発生する税金 説明
消費税 物品やサービスを消費(購入)した際にかかる税金消費税率:10%
関税 海外から物品を輸入した際にかかる税金個人輸入・一般輸入いずれの場合も発生するが、税率が異なる
その他の税 酒税、たばこ税など特定商品にかかる税金

以下では、個人輸入の関税について詳しく見ていきます。

個人輸入・課税の基本

関税の税率は、商品ごとに細かく定められています。具体的な商品とその関税率については後ほど詳しく紹介しますが、まずは「課税の対象になるのはどの価格か?」ということを理解する必要があります。個人輸入と一般輸入の関税額の違いは、この課税対象額にあるからです。

商品の課税対象額は

  • 一般輸入の場合:海外小売価格+運送費+保険料

  • 個人輸入の場合:海外小売価格の60%

と定められています⁵。

具体的な例を見てみましょう。アメリカから小売価格1,000ドルの自転車を購入するとします。運送費と保険料は合わせて100ドルかかりました。自転車にかかる関税率を仮に10%とすると、

  • 一般輸入の場合:
    (課税対象額)1,000+100=1,100ドル
    (関税額) 1,100ドル× 10% = 110ドル

  • 個人輸入の場合:
    (課税対象額)1,000×60%=600ドル
    (関税額)600ドル×10%=60ドル

となります。このように、一般輸入と個人輸入では税率は同じでも、課税の対象となる額が異なることが分かりますね。そのため、実際に支払わなければいけない関税額も異なってくるのです。

個人輸入は一般輸入よりも課税対象額自体が少なくなるため、支払うべき関税額も安くなります。

課税対象額が1万円以下の場合

個人輸入の際は、商品小売価格の60%が課税対象額となることが分かりました。

この課税対象額によって適用される税率が異なります。課税対象額が1万円以下の場合、関税や消費税は免除されるようになっています⁵(※)。

※ただし、酒税やたばこ税などの特別な税、また革製のバッグ、パンスト・タイツ、手袋・履物、スキー靴、ニット製衣類等はギフトとして居住者に贈られたものである場合を除き、免除の対象にはなりません。

課税対象額が1万円以下ということは、個人輸入の場合、商品小売価が16,666円までであれば、関税・消費税が免除されるということになります(10,000÷0.6=16,666…円)。

少しややこしいかもしれませんが、個人輸入は商品価格16,666円までなら関税・消費税が無料であると覚えておくと良いでしょう。

商品価格が高額で、消費税を支払わらなければいけない場合は、Wiseの消費税計算ツールが便利です。

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海外から輸入を行う際に気になるのが、海外送金コスト。この送金コストを抑えたいと思っている人も多いでしょう。実際の為替レートを使って海外送金をするWiseが役にたつかもしれません。

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多くの銀行・プロバイダは、為替手数料と呼ばれる手数料を上乗せした為替レートを使用しています。つまり、実際の為替レートではありません。

一方、Wiseのように実際の為替レートと格安の送金手数料を使用する海外送金サービスを使うと、同じ送金額でも多くの額を受取人に届けられるかもしれません。日本の主要銀行と比べ、最大14倍安く海外送金ができます。

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課税対象価格が20万円以下の場合

次に、課税対象額が1万円~20万円以下の場合を見ていきましょう。

課税対象額が20万円以下で、一般貨物または郵便小包を利用して商品を輸入した場合、一般の関税率よりも安めに設定された簡易税率が適用されます⁵(※)。

※ただし、米などの穀物、ミルクやクリーム、食肉調製品、たばこなど、簡易税率が適用されない商品もあります。これは、日本の産業を守るための措置です。詳しい商品リストは税関の公式ページで確認できます⁶。

少額輸入貨物(課税対象額20万円以下)に対する簡易税率表⁶

品目(具体的な商品例) 関税率
ワイン 70円/リットル
焼酎等の蒸留酒 20円/リットル
清酒・りんご酒など 30円/リットル
トマトソース、氷菓、なめした毛皮(ドロップスキン)、毛皮製品など 20%
コーヒー、茶(紅茶を除く)、なめした毛皮(ドロップスキンを除く)など 15%
衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く)など 10%
プラスチック製品、ガラス製品、卑金属(銅、アルミニウム等)製品、家具など 3%
ゴム、紙、陶磁製品、鉄鋼製品、すず製品 無税
その他のもの 5%

より詳しい分類については、税関の公式ページを参照してください。

主な商品の一般関税率

課税対象額が20万円を超える場合や、簡易税率の対象にならない商品には、一般的な関税率が適用されます。

以下の表は、個人輸入者の関心が高い代表的な商品の関税率をまとめたものです。税率は商品によって細かく定められています。また原産国、品目の材質、加工の有無及び用途などによって適用される税率が変わってくることもあります。そのため、この表の関税率がそのまま適用されるとは限りません。あくまでも目安として見てください。⁷

区分 品目 関税率
衣料品 毛皮のコート 20%
衣料品 繊維製のコート、ジャケット、ズボン、スカート 8.4~12.8%
衣料品 シャツ、肌着 7.4~10.9%
衣料品 水着 8.4~10.9%
衣料品 ネクタイ(織物) 8.4~13.4%
衣料品 マフラー類 4.4~9.1%
ハンドバッグ 革製又はコンポジションレザー製 8~16%
アクセサリー 金製、銀製、プラチナ製、貴石製品 5.2~5.4%
時計 腕時計、その他の時計 無税
機械類および電気機器 パソコン 無税
機械類および電気機器 デジタルカメラ、ビデオカメラ 無税
楽器 ピアノ、弦楽器、吹奏楽器 無税
記録物 ブルーレイディスク、CD 無税
記録物 書籍、雑誌 無税
印刷物 楽譜、ポスター、複製画、カタログ類 無税
美術品 肉筆の書画、版画、彫刻 無税
化粧品 香水、オーデコロン、口紅、マニキュア用品、化粧水 無税
化粧品 浴用化粧石けん 無税
玩具 玩具(人形含む) 無税
スポーツ用品・レジャー用品 乗用自動車、オートバイ 無税
スポーツ用品・レジャー用品 モーターボート、ヨット、カヌー 無税
スポーツ用品・レジャー用品 スキー用具、ゴルフクラブ 無税
スポーツ用品・レジャー用品 釣り用具 3.2%
履物 甲が革製又は甲の一部に革を使用したもの 30%又は4,300円/足のうちいずれか高い税率
家具類 腰掛け、家具(事務所・台所・寝室用) 無税
床用敷物 じゅうたん(綿製、羊毛製、人造繊維製) 6.3~8.4%
台所および家庭用品 プラスチック製 無税~3.9%
台所および家庭用品 陶磁製
台所および家庭用品 ガラス製
台所および家庭用品 ステンレス製
寝具類 毛布、ベッドリネン 3.2~10.9%
寝具類 マットレス、布団
飲料 茶葉(ウーロン茶、紅茶) 3~17%
飲料 コーヒー豆 無税~12%
飲料 ミネラルウォーター 3%
飲料 清涼飲料水 9.6~13.4%
洋酒類 ビール、ウイスキー、ブランデー、リキュール 無税
洋酒類 ワイン 45~182円/L
菓子類 チョコレート菓子 10%
菓子類 砂糖菓子(ホワイトチョコレートを含む) 24~25%
菓子類 クッキー、ビスケット 13~20.4%
菓子類 アイスクリーム 21~29.8%
肉、魚介類調製品 ソーセージ 10%
肉、魚介類調製品 魚類缶詰 9.6%
肉、魚介類調製品 かに缶詰 5%
チーズ チーズ 22.4~40%
たばこ たばこ 無税~29.8%
ペットフード ペットフード 無税~36円/kg

個人輸入の関税に関する問い合わせ先

個人輸入の関税は複雑です。分からないことがある場合は、最寄りの税関相談官(室)に問い合わせましょう。

まとめ

以上、個人輸入の関税について詳しく見てきました。個人輸入を行う際は、商品小売価格の60%が課税対象額となります。この課税対象額に応じて、関税の免除や簡易税率の適用などが行われます。

輸入時の決済に海外送金を利用することも多いかもしれません。銀行の海外送金では、送金手数料のほかに為替手数料もかかります。手数料で損をしたくない人は、実際の為替レートと格安の送金手数料で送金できるサービスWiseの利用を検討してみるのも良いでしょう。

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ソース

  1. 三井住友銀行|外国送金サービス(SMBCダイレクト) サービス概要
  2. 三井住友銀行|店頭・電話での為替レート
  3. Wise|ネットでかんたんに海外送金
  4. 税関|個人輸入とは(カスタムスアンサー)
  5. 税関|少額輸入貨物の簡易税率
  6. 税関|総額20万円以下の貨物の簡易税率(一般輸入貨物、国際郵便物)(カスタムスアンサー)
  7. 税関|主な商品の関税率の目安(カスタムスアンサー)


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