2020年スイスで銀行口座を開設する!方法・条件は?

Yumiko Kijima

スイスに留学や赴任などで長期滞在する予定のある人は、現地の銀行口座を開設する必要が出てきます。この記事では、スイスで銀行口座を開設する方法を詳しく解説します。

「非居住者でも口座開設できる?」や「海外送金の手数料を安くする方法は?」などといったよくある質問にも答えていきます!リアルレート海外送金サービスWiseについても紹介します。

実際の為替レートで海外送金:Wise無料登録

スイスで銀行口座を開設するのに必要な書類

スイス居住者がスイスの銀行口座を開設する際に必要になる書類は、銀行や口座の種類によっても異なります。¹⁻⁵

【必ず必要になるもの】

  • パスポート 
  • ビザ・居住許可証(Zusicherung der Aufenthalsbewilligung)(スイスに合法的に滞在していることを示す書類)

【場合によって必要になるもの】

  • スイスにおける住所を証明するもの(賃貸契約書、公共料金の請求書など)
  • 学生証(学生用口座を開設する場合)
  • 雇用証明書

スイスで銀行口座を開設する方法

では、実際に口座を開設する方法を見ていきましょう。スイスの銀行口座を開設するには、オンラインで手続きを行うか、直接銀行の支店に出向く必要があります。

オンラインでの口座開設はスイス居住者に限られています。ビデオによって本人確認が完了するため、開始から10分以内で口座開設が完了することも! しかし、銀行によっては外国籍の人はオンラインで口座開設ができない場合⁴もあります。

【銀行支店で口座を開設する方法】 

  • (来店日時を予約する)³
  • 口座を開きたい銀行の支店に来店する 
  • 口座開設申し込み書に記入する(英語、ドイツ語、フランス語、イタリア語のいずれかが基本)
  • 必要書類を提出する
  • 口座開設完了
  • (数日後)郵送でキャッシュカード、デビット・クレジットカード、スターターキットなどが届く

【オンラインで口座を開設する方法】 

  • (銀行のアプリをダウンロードする)
  • アプリもしくはホームページで「口座開設」のタブをクリック
  • 開設したい口座の種類を選択
  • 必要事項を入力
  • ビデオによる本人確認
  • 口座開設完了
  • (数日後)郵送でキャッシュカード、デビット・クレジットカード、スターターキットなどが届く ⁶⁺⁷

スイスへリアルレートで海外送金

スイスの銀行口座開設をしたら、日本⇆スイス間の海外送金の機会もあるかもしれません。海外送金に特化したWiseを使うと、為替手数料が含まれない実際の為替レートで送金ができます。

例:日本の円口座からスイスのフラン口座へ10万円を送金する(手数料:送金人負担)⁸

銀行/プロバイダ 為替レート 送金手数料 受取概算額
楽天銀行 楽天銀行 独自の為替レート (1CHF=114.903円) 1,750円 855.07 CHF
新生銀行 新生銀行Goレミット 独自の為替レート (1CHF=114.739円) 2,000円 854.11 CHF
三井住友銀行 三井住友銀行SMBCダイレクト 独自の為替レート (1CHF=114.337円) 6,000円 822.13 CHF
WiseWise 実際の為替レート (1CHF=113.926円) 928円 869.61 CHF

(2020年1月17日15:17(GMT+2)時点Wiseシミュレーション)

海外送金の際は、送金手数料だけではなく、為替レートもしっかりと比較・確認してみるといいでしょう。Wiseの国際送金シミュレーションからどのくらい送金コストを抑えられるのかチェックできます。

スイス銀行口座開設、非居住者はできない?

スイスに住所を持たない非居住者であっても、スイスの銀行の口座を開設することができます⁹。ただしその場合は、スイス非居住者用の特別な手数料が発生することが一般的です(月額25CHFや30CHF(2,845- 3,415円)程度)¹º。

スイスの銀行の多くはオンラインからの口座開設を受け付けていますが、非居住者の場合は直接支店に出向いて口座を開設することが基本です。また、場合によっては代理人を介して口座開設ができる場合もあるので、気になる人は銀行に問い合わせてみましょう。

スイスの銀行口座を日本支店で開設できる?

スイスの大手銀行であるUBSは日本にも支店(東京・大阪)を持っており、ここで口座を開設することも可能です¹¹。ただし誰でも口座を開設できるわけではなく、一定の審査があります。基本的に日本においては2億円相当額以上を預け入れする予定の顧客を対象としているようです。

さらに、Credit Suisse(クレディ・スイス)も日本に支店を持っており、個人の口座開設が可能です¹²。ただし、5億円相当以上の金融資産を預けることのできる日本在住の人のみが対象となっており、審査もあることに注意しましょう。

スイスの銀行、どこがおすすめ?

スイスには多く銀行がありますが、以下では特におすすめの銀行を3つ紹介します。 

1. UBS

UBSはスイス最大の銀行であり、東京・大阪を含む世界中に支店を持つ大手のグローバル銀行でもあります。スイス在住者向けの日常的に使用する口座から法人口座、そして富裕層を対象としたプレミアムバンキングまで、対応範囲が広いことで有名。スイス国内には約280の支店と、約1,250台のATMがあります。

UBSのPrivate Accountは

  • 口座維持費3~7CHF/月⁹ 
  • フラン・ユーロ口座あり
  • オンラインで口座開設可能
  • 口座維持費無料の学生用口座(UBS Campus)(18歳-30歳対象)・若者用口座(UBS Generation)(12-22歳対象)あり¹³

などの特徴があります。

2. Credit Suisse

スイスで2番目に大きな銀行であるCredit Suisseも、国際的に展開している大手の金融機関です(日本にも支店あり)。個人や法人のニーズに合わせた幅広い口座オプションがあります。スイス国内に200を超える支店があります。また、日常使用用の口座と貯蓄用の口座がセットで開設できるパッケージ商品も充実しています¹⁴。

Credit SuisseのPrivate Accountの特徴は以下の通りです¹⁵。

  • 口座維持費5フラン/月
  • マエストロカード発行可能
  • フラン・ユーロに加え、その他の通貨の口座も開設可能
  • 口座維持費無料の学生用口座(Viva student)(18歳-30歳対象)・若者用口座(Viva young)(12-23歳対象)あり⁴

3. PostFinance

PostFinanceはスイスの郵便局が運営する銀行で、日本でいうゆうちょ銀行のような位置づけです。スイスで5番目に大きな金融機関ですが、日常使用の口座に特化しており、学生用の特典などが充実しています。スイス国内の支店数は43店と多くはありませんが、インターネットバンキングなどデジタル化を急速に進めています。

  • 口座維持費5フラン/月(預金残高25,000フラン以上で無料)¹⁶
  • スイス国外居住者は口座維持費25フラン/月¹⁷
  • フラン・ユーロに加え、その他の通貨の口座も開設可能
  • 口座維持費無料の若者・学生用口座あり(20歳までの人と、18歳-30歳の学生が対象)¹⁷
  • デビットカード無料発行¹⁸

Wiseマルチカレンシー口座(2020年1月現在日本利用不可)

Wiseは海外送金を主に取り扱うサービスで、50以上の異なる通貨を1つのアカウントで保持できるマルチカレンシー口座も提供しています。

Wiseのマルチカレンシー口座は、

  • EUR、USD、GBPなどの現地銀行口座情報を得られる
    →例) イギリスに住んでいなくても、イギリス現地の銀行口座と同じようにポンドの送金を受け取ることができる

  • アカウント内で50以上の異なる通貨に格安の手数料(0.35%〜2%)とわかりやすいリアルレートで両替できる
    →例) スイスフランを入金して、EURやGBPなどに両替して旅行先で使う

  • ATM引き出し手数料無料(30日ごと200GBPまで)のWiseデビットカードを発行できる

「スイスに住んでいるが、給与などでEURの送金を受け取る必要がある」、「スイスからイギリスやポーランド、その他のヨーロッパ国など通貨の異なる周辺国に旅行する予定がある」...そんな人に特に便利かもしれません。

2020年1月現在日本ではまだ開設できないマルチカレンシー口座ですが、スイスでは開設可能です。

日本と違う?スイスの銀行口座に関わる手数料

スイスの銀行口座にまつわる手数料は、日本と大きく異なるものがあります。口座を開設する前には、各銀行の手数料体系をしっかり把握するようにしましょう。

口座維持手数料

日本以外のほとんどの国では、口座を持っているだけで毎月口座維持手数料が発生します。これはスイスも例外ではありません。銀行や口座の種類にもよりますが、一般的な口座の場合、月3~7フランが口座維持手数料として徴収されます。

銀行によっては学生用口座や、一定以上の残高がある場合に口座維持手数料が無料になることも。銀行や口座タイプを選ぶ際、口座維持手数料を比較してみるのも良いですね。また、口座維持手数料が引かれ続けることのないよう、使わない口座は早めに解約してしまうことをおすすめします。

海外送金手数料

スイスに口座を開設したら、日本からスイスへ送金する機会も生じるかと思います。その際に気になるのが、海外送金手数料です。

日本からスイスの銀行にお金を送る際、日本側で1回あたり1,750円~8,000円の海外送金手数料がかかります。。さらに、海外送金の為替レートには為替手数料を含んでいるため、実際のコストはさらに高くなります。

海外送金のコストを削減したい人は、Wiseなどの海外送金に特化したサービスを使うのも手です。Wiseは常に実際の為替レートで送金を行うため、送金手数料以外のコストは一切発生しません。さらに、複数の国内送金を活用した仕組みで送金するため、送金手数料も安く抑えられています。結果として、銀行の最大8倍安く送金することも可能です。

海外送金の予定がある人は、ぜひWiseの送金シミュレーションを確認してみましょう。「こんなに安くなるんだ」と驚きがあるかもしれませんよ。

ATM手数料

日本では夜間や週末にあるとATM利用手数料が発生しますが、スイスのATMは基本24時間365日無料で使えます。ただし、他行のATMを利用すると、1回あたり2~5フランの手数料が発生することも¹⁹。

まとめ

以上、スイスで銀行口座を開設する方法を見てきました。スイスでの口座開設には基本的にパスポートとビザが必要です。スイスに住所を持たない人でも口座は開設できますが、その場合は最低預金金額の指定があったり、資金源を確認できる書類の提示が必要になったりするので注意が必要です。

また、スイスの銀行口座は毎月口座維持手数料がかかります。口座維持手数料は銀行や口座の種類を選ぶ際の重要な比較ポイントとなります。海外送金をする予定のある人は、海外送金手数料を比較することも重要です。

海外送金にかかる手数料を節約したい人は、Wiseの利用を検討してみるのも良いかもしれません。


ソース

  1. せかいじゅうライフ: スイスの銀行口座開設と維持方法。お金の支払い・管理マニュアル
  2. Wise: How to open a bank account in Switzerland
  3. UBS: Open an account online: no appointment necessary
  4. Credit Suisse: Credit Suisse Viva – ideal banking packages for young people and students
  5. 留学voice: スイスの銀行で口座開設してみよう!
  6. PostFinance: Become a customer using your smartphone
  7. Credit Suisse: Open a new banking package online
  8. Wise: 海外送金にかかる手数料を比較 (2020年1月17日15:17(GMT+2)時点)
  9. UBS: Personal account: Open online here
  10. PostFinance: Services and prices for private customers from 1 January 2020 p.3
  11. UBS: 口座開設のご案内
  12. Credit Suisse: 口座開設のお問合せ
  13. UBS Banking packages and individual products Services and prices for private clients, valid from July 1, 2019 p.4(2020年1月24日最終確認)
  14. Credit Suisse: Bonviva Banking Packages
  15. Credit Suisse: Private Account
  16. PostFinance: Services and prices for private customers from 1 January 2020 p.7
  17. PostFinance: Services and prices for private customers from 1 January 2020 p.6
  18. PostFinance: Services and prices for private customers from 1 January 2020 p.13
  19. PostFinance: PostFinance Card in CHF

*最新の手数料に関する情報は、お住まいの地域の利用規約およびサービスの利用条件をご確認いただくか、Wiseの手数料ページをご覧ください。これは一般的な情報提供を目的としたものであり、Wise Payments Limitedまたはその子会社、関連会社による法律、税務、その他の専門的なアドバイスを意味するものではありません。また、ファイナンシャルアドバイザーやその他の専門家によるアドバイスの代わりになるものではありません。



当社は明示的または黙示的にかかわらず、この内容が正確、完全または最新であることを表明または保証しません。

国境のない金融

詳しくはこちら

役立つ情報、ニュース、お知らせ