フィリピン銀行口座開設ガイド:必要書類・人気な銀行

Wise

この記事では、フィリピンでの銀行口座開設方法について必要書類から手数料まで詳しく解説します。

目次


日本からフィリピンへ、リアルレートの海外送金

フィリピンで銀行口座を開設したら、日本からフィリピンへの送金をすることもあるかもしれません。しかし、銀行や多くの海外送金プロバイダでは、実際の為替レートではなく、銀行が独自に定めた為替手数料が上乗せされた為替レートが適用されていることを知っていましたか?

海外送金に特化したWiseのようなサービスでは、実際の為替レートで送金ができます。

例:日本の口座からフィリピンの口座へ10万円を送金する(中継銀行手数料を送金人が負担する場合)

銀行/プロバイダ 送金手数料(中継銀行手数料を含む) 為替レート 合計コスト
banks-logo-jp 銀行 1,000円〜8,500円 銀行が独自に定める、為替手数料が上乗せされた為替レート 1,000円〜8,500円+為替手数料
Wise Wise 1,193円 実際の為替レート 1,193円¹

(2019年9月4日14:18(GMT+2)時点)

海外送金時には、送金手数料だけではなく、各銀行・各プロバイダの為替レートを比較してみましょう。Wiseは常に実際の為替レートを使用しています。

リアルレート海外送金🚀


外国人もフィリピンで銀行口座を開設できる?必要な条件とは

外国人でもフィリピン国内にある銀行で口座を開設することは可能です。口座開設のためには、パスポートおよびACR(外国人登録証)が基本的に必要となります。外国人登録証の代わりに、SIRV(特別投資家ビザ)、またはSRRV(特別居住退職者ビザ・リタイアメントビザ)などを受付けるところもあります。外国人登録証をまだ所持していない場合、フィリピンの就労先などが証明できれば、口座開設が可能な場合もあります。² ³  

フィリピンの銀行の日本支店では?

フィリピンの銀行でも、フィリピンナショナルバンク(PNB)、メトロポリタン銀行、バンコ・デ・オロ・ユニバンク(BDOユニバンク)の3行は日本に支店や出張所を開設しています。

中でも、フィリピンナショナルバンクとバンコ・デ・オロ・ユニバンクは、日本からのフィリピン口座開設のサポートを提供しています。

必要書類は、フィリピンナショナルバンクの場合、マイナンバー、パスポート、日本円現金、写真2枚が必要です(ペソ口座を開設したい場合、追加で日本国運転免許証、健康保険証、住民票、住民基本台帳、光熱費の支払い明細が必要となります)。⁴

バンコ・デ・オロ・ユニバンクの場合、マイナンバー、パスポート、国際運転免許証、米ドル/日本円現金が必要となります。また、フィリピンに1ヶ月以上滞在する予定を証明しなくてはいけません。⁵

フィリピンで銀行口座を開くのに必要な書類

フィリピンに居住している人がフィリピン国内の支店で口座を開設する際には、基本的に下記の書類を持参しましょう² ³ ⁶。 

  • パスポート
  • ACR(外国人登録証)
  • 口座開設時に入金する現金

フィリピンで銀行口座を開く手順⁷

  • 必要書類を持参し、最寄りの銀行支店を訪れる
  • 口座開設したい旨を伝える
  • 担当者の指示に従って、口座開設に必要な書類を記入する
  • 最初の預金をする
  • 通帳はその場で受け取れることも。デビットカードは後日家に届くことが多い

日本の口座からフィリピンの口座へ送金をするには?

留学、移住や転勤などに伴い、日本の銀行口座からフィリピンの口座へ海外送金しなくてはいけないことも多いかもしれません。

銀行の海外送金は送金手数料だけでも5,000円を超えるところもあるなど、よく調べないと思わぬ出費になりがちです。

さらに、銀行や多くの海外送金プロバイダでは実際の為替レートに独自に定める為替手数料を上乗せした独自のレートを使用していることに注意が必要です。

日本の円口座からフィリピンのペソ口座へ10万円を送金する場合

銀行/プロバイダ 送金手数料(中継銀行手数料を含む) 為替レート 合計コスト 受取概算額
seven-bank-logo-jp セブン銀行フィリピン送金サービス(Mobile Remit sa Pinas) 1,500円 海外送金アプリにて確認する必要あり⁹ 1,500円+為替手数料 海外送金アプリにて確認する必要あり
ドコモ ドコモMoney Transfer 1,000円¹º ドコモが独自に定める為替レート(1ペソ=2.06825円)¹¹ 1,000円+為替手数料 47,866.5ペソ¹²
楽天銀行 楽天銀行 1,750円¹³ 楽天銀行が独自に定める為替レート(1ペソ=2.19974円)¹³ 1,750円+為替手数料 44,664.45ペソ¹³
pnb-logo-jp フィリピンナショナルバンク(銀行振込による送金) 1,500円¹⁴ フィリピンナショナルバンクが独自に定める為替レート(1ペソ=2.06398円)¹⁵ 1,500円+為替手数料 概算:47,723.33ペソ(シミュレーションなし。)¹⁶
metrobank-logo-jp メトロポリタン銀行 1,500円¹⁷ ¹⁸  メトロポリタン銀行が独自に定める為替レート(ウェブサイトに表示なし)  1,500円+為替手数料 シミュレーションなし。
Wise Wise 1,193円¹³ 実際の為替レート(1ペソ=2.04573円)¹³ 1,193円 48,299.04ペソ¹³

(2019年9月4日時点のシミュレーション)

上記の例から、同じ10万円を元手にフィリピンに送金しても、受取り概算額が銀行・プロバイダによって違うことがわかります。

例えば楽天銀行とWiseでは、フィリピンの受取概算額が約3,600ペソ(日本円にして約7,300円)もの差が出ています。これは、各社の手数料の違いだけでなく、適用される両替レートの違いにも理由があります。

銀行や多くのプロバイダが実際の為替レートに手数料を上乗せした独自のレートを使用する一方、海外送金サービスの一つ、Wiseでは常に実際の為替レートを使用しています。為替手数料を気にする必要がないので、銀行での海外送金に代わる、より透明性の高い選択肢として検討してみてもいいかもしれません。

気になる人は海外送金シミュレーションから、送金コスト・着金予定日が簡単にわかりますよ。

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フィリピンの銀行、どこが人気?

フィリピンの大手銀行は、フィリピン全土に支店がありATMも随所に設置されていることや、日本人スタッフを配置したジャパンデスクや日本語のホームページなどもあり、とても便利です。

フィリピンの銀行の中でも、現地で人気な大手銀行を紹介します。

バンコ・デ・オロ・ユニバンク(BDOユニバンク)

  • フィリピン最大の銀行
  • フィリピン国内に1000以上の支店数¹⁹
  • 「ジャパンデスク」という日本人顧客に特化したチームを持つ²º
  • SMモールなどの大型ショッピングモール内にも支店がある
  • 支店によっては営業時間が長いところや、モール内では土曜日曜などの週末も営業を行っている²¹
  • 全国にATMが設置されている
  • BDOレミットジャパンというBDOユニバンクの子会社が、フィリピンへの海外送金サービスを提供している

メトロポリタン銀行

  • バンコ・デ・オロ・ユニバンクに次ぐ、フィリピンでも最大級の銀行²²
  • ATMは全国規模に展開されている
  • 日本にも支店がある
  • 日本からフィリピンへの海外送金サービスを提供している

バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ(BPI)²³

  • 1851年設立。フィリピンおよび東南アジアにおいて最も歴史ある銀行
  • 香港やヨーロッパにも支店がある。フィリピン国内のものも含めると、800支店を超える

フィリピンナショナルバンク(PNB)²³

  • フィリピンの国営銀行として発足したが、2007年に完全民営化された
  • 日本にも支店があり、日本からフィリピン国内の口座開設も可能
  • 日本からフィリピンへの海外送金サービスを提供している

フィリピンの銀行でかかる手数料

口座維持手数料

フィリピンの銀行では、各銀行ごとに、口座の最低残高が決まっており、口座残高がそれを下回った場合、口座維持手数料が口座から引き落とされます。

口座維持手数料を気づかぬうちに引き落とされないように、口座開設の際には、いくらが最低残高なのか確認し、最低でもその額は常に口座に入っているようにしておくといいでしょう。

銀行により異なりますが、最低残高は2,000-3,000ペソ、口座維持手数料は300-350ペソ程度かかることが多いです。

ただしフィリピン非居住者が日本国内の支店で口座を開設した場合には、最低口座残高がフィリピン現地で開設した場合よりも高いこともあるので、注意しましょう。例えば、フィリピンナショナルバンクの日本支店でペソ普通口座を開設した場合、最低口座残高は、10,000ペソに設定されています²⁴。

振込手数料

フィリピンの銀行では、同一銀行間であったとしても、支店が異なる口座に振込を行う場合、インターブランチフィーと呼ばれる振込手数料がかかる場合があります。

例えば、フィリピンナショナルバンクでは、支店の所在地によってインターブランチフィーが50ペソから200ペソかかります²⁵。

自分の口座がある支店以外での取引をする場合には、少し注意しておくといいでしょう。

ATM手数料

ATMをフィリピン国内で利用する場合は、同一銀行の支店であれば24時間手数料なく預金引き出しが可能です。

異なる銀行のATMを利用する場合、下記のような手数料が発生します²⁶。

フィリピンの銀行ATM出金手数料 金額
バンコ・デ・オロ・ユニバンク(BDOユニバンク) 11ペソ
メトロポリタン銀行 11ペソ
バンク・オブ・ザ・フィリピン・アイランズ(BPI) 15ペソ
フィリピンナショナルバンク(PNB) 11ペソ

また、フィリピンの銀行に設置されているATMを利用して、日本で所有するVISAやMasterCardなどのクレジットカードやデビットカードでフィリピンペソを引き出すことも可能です。

ただし1回の取引ごとに比較的高額な手数料が発生するうえ(例:BDOの場合、3.5米ドル)²⁷、両替レートにも銀行指定の為替手数料が上乗せされているため、海外のクレジットカードを頻繁に利用し続けるのは大きなコストになりかねません。

フィリピンに長期で住む予定であれば、フィリピンの銀行口座を開設して、国内銀行のカードを利用するといいでしょう。

海外送金手数料

上記で見たように、日本の銀行口座からフィリピンの銀行口座への海外送金は最低でも1,000円ほどの手数料がかかるほか、両替レートに含まれる「隠れコスト」の為替手数料にも注意が必要です。

また、フィリピンの銀行で日本からの送金を受け取る際には、「海外送金受け取り手数料」もかかる場合があります。

一方、日本からWiseを使ってフィリピンに送金した場合、フィリピンの銀行で特別な海外送金受け取り手数料はかかりません。これは、Wiseの国内送金を生かした仕組みによって、国内振込を受け取るのと同じように処理されるからです。またリアルレートで両替されるので、「隠れコスト」為替手数料の心配もありません。

同額を送金しても、適用される為替レートによって受取額が変わってきます。海外送金の際には明示されている送金手数料だけではなく、両替レートにも注目し、より有利なレートで送金できるといいでしょう。

フィリピン口座開設まとめ

以上、フィリピンで銀行口座を開設する方法を見ていきました。就業や留学またはリタイヤメントなどで移住をする人であれば、フィリピン国内で銀行口座を開設することは難しくないでしょう。口座を開設しておくと、送金する際や送金を受け取る際、また現地でお給料を受け取る際などに便利になるでしょう。

フィリピンの銀行口座開設後、日本・フィリピン間の海外送金の際には、通常の銀行での海外送金に代わる新しい選択肢としてリアルレートと安価な手数料で送金できるWiseを検討してみてもいいかもしれません。


ソース

  1. Wiseシミュレーションより(2019年9月4日14:18(GMT+2)時点)
  2. BDO 口座開設ガイドライン(居住者向け)
  3. PHB Savings Bank:Basic Requirements
  4. PNB Japan:PNBフィリピンに口座を作る場合
  5. BDO:個人口座開設の基本の流れ(非居住者向け)
  6. BPI:FAQ:Open an Account
  7. Just Landed:Philippines Guide:Opening a bank account
  8. セブン銀行フィリピン送金サービス:サービスの特徴・送金手数料
  9. セブン銀行:海外送金サービスアプリ
  10. ドコモMoneyTransfer:送金手数料
  11. ドコモMoneyTransfer:本日の為替レート(2019年9月4日14:06(GMT+2)確認)
  12. ドコモMoneyTransfer受取金額シミュレーション シミュレーションの送金金額に送金手数料(1,000円)が含まれていないため、10万円を元手に送金するシミュレーションをする際に、99,000円を送金額として設定した。(2019年9月4日14:21(GMT+2)確認)
  13. Wise:海外送金にかかる手数料を比較(2019年9月4日14:18(GMT+2)確認)
  14. PNB Japan:Remittance Charges
  15. PNB Japan 送金レート/為替レートより(2019年9月4日14:10(GMT+2)確認)
  16. シミュレーションが無いため、手数料と為替レートを参考に計算した
  17. メトロポリタン銀行 :フィリピン送金概要
  18. メトロポリタン銀行 :メトロかんたん送金サービス
  19. BDO:BDO branches reach 1000 nationwide
  20. BDO:ジャパンデスク
  21. ToughNickel:BPI vs BDO vs Metrobank in the Philippines
  22. Philpad:Best Banks in the Philippines 2019
  23. Corporate Finance Institute:Top Banks in the Philippines
  24. PNB Japan:Philippine Based Accounts
  25. PNB:Updated Interbranch Transaction Fees
  26. Moneymax:ATM Service Fees Cardholders Need to Know
  27. BDO:ATM debit cards:Limits and Fees

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